第4章 色の異なる目を持つ侍
沖田君にご飯を持っていった次の日…
私はいつもの様に
外で洗濯物を干していた。
庭から大きな声が聞こえてきて
私は気になり見に行った。
「おい!総司ー。おかしいなぁ~。昨日飯も食ってねぇのにピンピンしてるぞ?」
【バシッ!⠀】
そこでは殴られたり蹴られたりして
うずくまっている総司くんがいた。
「こいつ何しても何も話さなくなったんだよ。俺達が怖くなって話せなくなったか?」
【ギリィ…⠀】
気づけば私は拳を握っていた。
私には弟がいた…
もうどこにいるかも分からないが
ちょうど総司くん位の歳だった。
小さい頃弟も気が弱くて
いじめっ子を退治してたっけ…
ここで総司くん庇えば
身分の低い私はここで居場所を
無くすかもしれないけど
このまま、傷付く総司くんを
もう見てられない!
「ほら!!反抗してみよろ!!ハハッ!おもしれぇー」
【ドカッ!ドゴッ!⠀】
「…ッ…カハッ…ハァハァ…」
「ちょっと!!あんた達!弱い者をいじめてそんなに楽しい?ホントくだらない人達!最低よ!!!」
「いっ…ちじょ…うさ…ん…なにを…」
「ハ?てめぇ何もんだ?ただの飯炊き女の癖に俺達侍に反抗する気か?バカか?」
「あんた達が侍?あんた達は侍でもなんでもないわ?侍の志や立ち振る舞いがわからない奴に侍を語る資格はないはないわ!」
「女のくせに侍を語りやがって!!
そこまで言うならお前がこいつの身代わりになれ!このクズを庇いたいんだろ?」
「えぇ!!そうよ!かかってきなさい!あんた達みたいな人には負けないわ!いつかバチがあたるから身代わりにするなら覚悟しなさい!」
「け!女のくせによく言うぜ〜。お望みどおり虐めてやるよ!」
【ドカッ!!⠀】
「ッグッ!!」
その後一頻り叩かれ殴られた私は
そこに伏していた。