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✿イケメンライブ✿歌で奏でる恋物語

第2章 〜独り占め〜(律)




「…っん」


急に鎖骨あたりに僅かな痛みが走った。見ると,律くんが鎖骨に顔を寄せている。
数秒後,律くんの顔が離れた。何をされたか分からず,目をぱちくりとさせていると,


「鏡。見てきたら?」


そう律くんに言われ,近くにあった手鏡を覗くと,私の顔は真っ赤になった。そして,自らの鎖骨を指しながら,


「ちょ…ちょっと律くん!」

「なに…?」

「じょ,条件ってこれ!?」


と聞いてみると,


「そう」


と笑って返された。

(明日皆にどう説明しよう…)

思わずそう考えてしまった。何故なら,私の鎖骨にははっきりとキスマークが付けられていたからだ。
赤くなった顔で,言い訳を色々考えたり,軽くパニックになっていると,律くんが急に後ろから抱きしめてきた。


「あのさ,言い訳とか考えなくて良いんじゃない?」

「え!?私,声に出てた!?嘘!?」

思わず慌てると,律くんは至って冷静に返してくれた。


「いや,顔に書いてあった。
別に歌恋は俺のものなんだし,堂々としてれば良いでしょ」

「そうだけど…恥ずかしいし…」


そう言って顔を赤らめる私に,律くんは ふっ と少し笑うと,


「なら,もっと恥ずかしい思いさせてあげよっか?」


なんて言ってきた。

(これ以上付けられるの!? 無理無理無理! 恥ずかしすぎるよ…!!)


「け,結構です…!」


必死に断った私に,律くんはさらに無邪気に笑う。たまにしか見れない律くんの無邪気に笑う顔に思わずキュンとしていると,律くんが急に でも… と言った。何かな? と思い耳を傾けると,


「でも……これだけじゃ満足出来ないから……続き…する?」


と甘い声で言い,律くんはさっき付けたキスマークに軽く口付け,私を見た。
その誘いを断る筈もなく,私は小さな声で,


「良いよ…」


と返した。すると,律くんは嬉しそうな顔になって, うん と私に返してくれた。


──この後,甘い時間があったのは言うまでもないでしょうか……



✿Fin✿
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