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✿イケメンライブ✿歌で奏でる恋物語

第2章 〜独り占め〜(律)



ある晴れた日────
今日は宗ちゃんとアンリくんと最近よく行くデパートでショッピングをしていた。


「わ,これ可愛い!歌恋,これ着てみたら?」

「いいじゃんいいじゃん!歌恋ちゃんに似合いそうだしね!!宗ちゃんさっすがー!」

「でしょでしょー!」


宗ちゃんとアンリくんは相変わらずのハイテンションで,楽しそうだ。私もつられてハイテンションになる。こんな感じのいつものショッピングするときの風景だ。


「確かに可愛い…試着してみよっかな」

「うんうん。
これ着たら絶対律も惚れ直すでしょ!」

「ちょっ…宗ちゃん何言って!」

「あはははは!確かに俺でも惚れるかもね!」

「え,ちょっとアンリくんまで冗談言わないでよ…ていうか律くんはそんな惚れ直すとかそんなタイプじゃないでしょ!」


私の反論に,宗ちゃんがピクリと眉を寄せた。

「え〜,そんなことないと思うよ〜?
第一,歌恋は律に惚れ直されたくないの!?」

「う…いや,そういうわけじゃ…」

「だったらイメチェンとかしてみればいいじゃん!ね,宗ちゃん?」

「そうそうアンリくんの言う通り!惚れ直させたいならもっとグイグイいかないと!」


二人,いや宗ちゃんからの圧が凄い。確かに律くんを惚れ直させたくないわけではないけど,グイグイ行くのには勇気が足りない。そもそも何をすれば良いのか分からないし…
そんな気持ちが顔に出ていたのか,宗ちゃんが私にこう言ってきた。


「とにかく,律を惚れ直させたいんでしょ?なら取り敢えずいつもと違う感じの服見に行くよ!」


そんな勢いの宗ちゃんに引き摺られるように次々と色んなお店に入っていく。様々な服を見たりするうち,あっという間に夕暮れになった。それに気づかずにまだ熱心に服を見たり選んだりいる二人に,私は声をかけた。


「二人とも,もうこんな時間だよ?そろそろ帰らないと…」

「え,嘘!? 」

「気付かなかった…
そろそろ帰らなきゃね。今度また見に来よっか!」


宗ちゃんの声に賛成し,私達は桜城へ帰った。
その夜のこと──
私は律くんの部屋に来ていた。夕飯の時,早く来ていた律くんとすれ違いになった際,律くんに夜に部屋へ来るように言われていたのだ。律くんが喜ぶと思いコーヒーも淹れて持ってきた。
コンコンとドアを叩く。
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