【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第10章 キャンプへ強制参加!
予想通りの電話の内容に溜息吐いてから取り合えずこの場で話す内容でもないので散歩に行ってくると阿笠さんに告げてテントを離れた。
『それで、風見は何て言ってきた』
「なんでもこの近くに今追っている犯罪組織の幹部が潜伏してるって話だ」
『なるほど。ちなみにその居場所は大体把握してんだろうな?』
「もちろん。今お前の携帯にも送った」
零の話を聞きながら早速携帯を確認するとこのキャンプ場からそれほど離れてはおらず、そんな場所に潜伏しやがってと悪態をつくのも仕方ないと思う。
『……まあ状況は分かった。……それより零、俺に何か言っておくことはねえの?』
「?言っておくこと?」
『今日の事件の事だ』
「今日の事件………っ……!?」
今日キャンプ場に来てから大きくなる疑問。そんな俺の言わんとすることにさすが幼馴染、先ほどの言葉を真似て呟く…理解が早くて助かる、と。
『……いつからだ』
「……悠がCIAの要請でアメリカに行っている間、だ…」
『…そんなに前かよ……っ、何ですぐに言わねえ!お前の命に係わることだぞッ!?』
「…ッ……分かってる。……黙ってて…悪かった…」
そう、ずっと引っかかっていたこと。それはコナンと零の関係性だ。今日起こった事件の周りをウロチョロするコナンに疑問を抱いたのはもちろんなのだが、何よりもそれが当たり前だというような対応をとる零。そんな光景を目の当たりにすれば自ずと見えてくる真相に正直気が気ではなかった。しかもまさか俺がアメリカに行っている間ということは既に一ヶ月以上経っており、その間ずっと黙っていたことになるのだから口調が荒くなってしまうのも仕方ないだろ。
『………はぁ……。ま、俺が見る限り大丈夫だろうって思ってんだから当然、お前も同じだからこそ黙ってたんだろうけどよ…』
「ああ…。彼なら誰かに話すなんてことは絶対にないって確信はあった。……それでも黙っていたことには変わりない。…本当、悪かった…」
『そんな顔すんな、もう怒っちゃいねえよ。…………で、お前はいつまでそこに隠れてるつもりだ?』
「…っ!!……気付いてたんだ…」
『これでも人の気配には敏感なんだよ。…特に俺の周りを嗅ぎまわるような奴のは、な』