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【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】

第7章 少年探偵団


缶コーヒーを全て飲み干してから自身のデスクで軽く転寝をしていると仕事を終えた零に呼ばれ少しずつ意識を浮上させ、全然寝足りないなと欠伸を噛み締めて「帰るぞ」との言葉に一つ頷き三日間ほぼ座りっぱなしだった椅子から漸く腰を上げた。






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他人の車ではいくら眠くても深く眠りにつくことはまずないのだが、いかんせん今乗ってる車は幼馴染のもので。車内に乗り込んで動き始めて数秒、落ち着く空間に耐えられるはずもなく意識が沈んでいく。




「…は…それ…。分かり……ええ…、では…」




どれぐらい経ったのか隣から聞こえる馴染みある声に少しずつ意識が戻り、まだ重たい瞼をなんとかゆっくり開ければ路肩に寄せたのか車が止まっておりこちらに向けられた視線を感じて顔を向ける。


『…ん…れ、い…?』




「起こして悪い…。悪いついでというか…すまない、家まで送れなくなった…。




『…あー…そういうこと、な…』




「本当すま『ストップ。お前が悪いわけじゃねえだろ。だから謝るな』…悠…」




おおよそ組織からの呼び出しなのだろうことは理解しているのでどこか申し訳なさげに謝ってくる零の言葉を遮って気にしてないと笑みを浮かべ、そのまま肩をそっと引き寄せ抱き締めてやれば肩口に埋まる頭をポンポンと撫でてやる。



『大丈夫だ、零…。いつも通りやってこい。…そんでもって……待ってるからよ』




「……悠…っ…。ああ、お前の元に…帰るから…」





この仕事をしているかぎり死というものが他の人よりも遥かに身近になる。それでもこの国で生きる人達を守りたい気持ちは誰よりも強く、その為なら覚悟はとうにできている…はずだった。
1人、また1人命を落としていく仲間を目の当たりにしていると正直恐怖を感じざるえない。
己が死ぬ恐怖ではなく、親しい者の死…。
今腕の中にいる幼馴染は間違いなく毎日死と隣り合わせでの生活を送っていて、今この瞬間が最後になるのではないかと不安で堪らなくなる。
そんな不安を拭うようにしっかり抱き締めて心の中で誓う…






お前のことは何があっても絶対守る、と。
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