【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第6章 小さな名探偵
「蒼井さんって何をやってる人なの?引ったくり犯を捕まえちゃうぐらいだから、もしかして…警察とか?」
『ん?いや、ただのサラリーマンだぜ。まあ…こう見えてちょっと武道をかじってたんでな。今回はそのおかげだ』
「ふーん…そうなんだ…」
引ったくり犯を捕まえたことが気になるのか普段何をしている人間なのかを聞いてくる少年の問に内心正解と思いながら首を横に振って否定をし、その答えでは納得がいってなさげな様子に幼少期から武術という武術を習っていたことを告げるがまだ何かを疑っているような視線に本当に小学生か?と疑問がわくのも仕方ない。
「何がちょっと、ですか。小・中・高と空手、柔道、合気道、テコンドーといった武術の大会をほぼ総なめした人が言う台詞じゃないですね」
「「ええッ!!そうなんですか!?」」
「(すげえ………)」
『透………余計な事言うんじゃねえよ…』
俺が話した内容をわざわざ訂正してきた零の言葉に驚きを露にする三人を視界に入れ、余計なことを言ってくれるなと爽やかな笑みを浮かべたままテーブルの上に注文した品を置いていく幼馴染を軽く睨みつける。
「安室さんと蒼井さんって知り合いなの?」
「そうだよ。悠とは大学時代からの友人さ」
「あれ、でもさっき小・中・高と武術の大会を総なめって言ってたよね。それって蒼井さんと小学校から一緒じゃないと知らないはずじゃない?」
「ああ、大学でちょっとした事件があってね。その時に悠が…まあ、お得意の武術で解決してくれたのを初めて目の当たりにしたんだけど、何でそんなに強いのかって疑問をもったら追求せずにはいられなくて調べたのさ。もちろん本人にも許可を得て、だけどね」
「なるほど。あ、蘭も空手をやってるんです!都大会で優勝もしてるんですよ!」
『へー、そいつはすげえな』
「そ、そんなことないですよ!私なんてまだまだで…」
「(…………安室さんの友人、か……)」
零が余計なことを言ったせいで鋭く突っ込んできた少年ことコナン君に冷静に答える幼馴染の様子をじっと眺め、蘭ちゃんと園子ちゃんは信じたようだがどこか腑に落ちないといったふうの少年にますます興味がわいたのは言うまででもない。