【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】
第6章 小さな名探偵
俺の問に笑顔で頷くのを見て被害にあった二人に怪我もないことに安堵しつつ男が引ったくったショルダーバッグを手に何も持っていないカチューシャの女の子へと確認するように見せた。
「はい!私のです!あー…良かったぁ…。このバッグお気に入りだったから」
「本当良かったね、園子!」
「うん!あ、この後お時間あったりします?もしよければこのお礼をさせてください!」
『いや、大したことしてねえからお礼なんて「大したことですよ!」…お、おお…』
どうやら俺の予想は当たっており差し出したショルダーバッグを嬉しそうに受け取ったカチューシャの女の子に小さな笑みを浮かべ、そろそろ警察が来る頃かと考えているとお礼をさせてほしいと言われ断ろうとするがものすごい勢いで言い返されてしまい困惑の表情を浮かべてしまう。
「ちょっと園子、この人困ってるよ!」
「何言ってるのよ蘭!あんなイケメンとお近づきになるチャンス、そうそうないのよ!?」
「ま、まぁ…確かに。安室さんとはまた違ったカッコ良さがあるかも…」
……うん、ヒソヒソ話をしているみたいだがバッチリ聞こえてるからな。……って、今安室って言ったか?
『お二人さんもしかして透…安室と知り合いなのか?』
「え、はい!よく安室さんがバイトしてる喫茶店に行くんです!…あ、もしかしてお兄さんも安室さんのお知り合いですか?」
『ああ、アイツとは大学時代の同期だからな。良く知ってる』
「そうなんですね!!あ、それじゃ今から一緒に行きませんか?このお礼もしたいですし!!」
『え…あ、まあ…俺ももともと行く予定ではあったし…構わねえよ』
「やった!!あ、私鈴木園子っていいます!帝丹高校に通ってる二年生です!」
「あ、私は毛利蘭っていいます!同じく帝丹高校二年生です!」
『俺は蒼井悠。ま、よろしくな』
二人の口からまさか幼馴染の名前が出てくるとは思っておらず、聞けばよくポアロに行くとのことで世間は狭いなと感じつつ今回のお礼も兼ねて一緒にと誘われ、もともと行くつもりでいたので断るのも変かとお誘いに頷いてからお互いに自己紹介を済ませた頃にようやく警察が到着した。