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【名探偵コナン】トリプルフェイスの幼馴染は最強?【BL】

第6章 小さな名探偵


マンションを出てからぶらぶらと外を歩くなかで、日本に帰ってきてからこんな風に街を見て回るのも久しぶりだなと行き交う人を時折観察しつつ身体を動かしても撃たれた傷跡に違和感を感じないことに明日から問題なく仕事ができそうだと一安心。



『さてと…今からゆっくり歩いて行けば丁度いい時間になるな』




それなりに歩いたのか携帯の時刻を確認すると結構な時間になっており、これなら今からポアロへとゆっくり向かえば混み合う時間帯を外すことができそうだと一人頷く。
そうと決まればと昨日通った道へと向きを変えて歩き始めようとした時、前方から「引ったくり!!」と大きな声で叫ぶ女性の声に勘弁してくれよと内心愚痴るも無視するわけにもいかないので、その迷惑な輩を成敗するべく道の真ん中で立ち止まる。



「どけどけッ!!邪魔だッ!!」



一直線に走ってくる引ったくり犯を怖くて避けていく人の姿を視界に入れながら道の真ん中で突っ立ったまま動かない俺の姿に何を考えたのかナイフを取り出したのを見て呆れ顔を浮かべ、また1つ罪を重ねて馬鹿な奴だとおもうも情けは一切かけるつもりはない。



「そこのお前ッ!!どかねえとぶっ殺すぞッ!!」



『はあ…。悪いがその言葉は聞けねえ、なッ!』



「なッ!!?ぐはッ!!」




馬鹿正直に真っすぐ向かってくる男の持つナイフを片手で軽くいなしてからすぐさま拳を腹へと叩きこむ。



……安心しろ。手加減はしてある。



腹に一発くらった男が激痛に腹部を押さえながらその場に倒れ込む前に小さな声で静かに告げ、これで戦意は完全に喪失しただろうと思いながら素早く携帯で警察に連絡し、その最中走ってくる女性の姿を見て男が持っていたショルダーバッグを手に取る。



「あ、あの!!引ったくり犯を捕まえてくださった方ですよね?ありがとうございました!」



「私からも、急なことで動揺しちゃって…。本当にありがとうございます!」




『どういたしまして。それより二人とも怪我は?』



駆け寄ってきた二人組の女性に視線を移せばどこか幼さを感じさせる姿におそらく学生だろう。
そんな二人の会話から察するに引ったくり犯にあったのはカチューシャの子かと推測し、男がナイフを所持していたこともあったので念のため怪我の有無を問いかけた。
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