第16章 メルヘンチック*黄瀬*
私は世に言うめでたい奴。
今まで頭の中の世界で生きてきた。
なのに
涼太によってそれはひっくり返された。
黄瀬「っちー!ご飯食べよう!」
こんなイケメンモデルが彼氏になるなんて。想像もしてなかったし、人生計画にもなかった。
「うん」
なんでこんなことになったのか、覚えてない。
それでも私に好意を持ってくれてるのは嬉しいし、もちろん私も好き。
黄瀬「お腹空いたっすね」
「そうだねー」
食堂へ向かって歩いている途中。
曲がり角で体に衝撃が走る。
ドン!!!!
「ぅわぁあ!!」
黄瀬「おっと!大丈夫っすか?っち」
も、もしかして今の人....。
黄瀬「運命の人かも!...って思ってないっスよね?」
「うわ、バレた」
黄瀬「まだそんな事思ってんスか?こんなにイケメンが彼氏なのに....」
「ごめんごめん。ついドキッとね」
なんてたって夢見がちな乙女なんで←
でも涼太がいるのにこれではさすがにダメかなとも思うんですよ。
「涼太がロマンチストならな...」
黄瀬「え?!俺すごい夢見すぎって言われるんスけど、これ以上にっスか?」
「それはあれでしょ。見た目的な問題。」
黄瀬「えー...」
「嘘だよ。確かにメルヘンには憧れるけど、今の涼太が好きだから」
黄瀬「...っっち...!」
感動した時に抱きしめる癖は、どうにかしてほしいな。