第5章 初めてのデート*赤司*
食後しばらく二人で談笑して、商店街のお店を見てまわった。
赤司「あそこに公園があるから、少し寄っていこう」
「うん!」
既に太陽が西に沈みかけていた。それだけでなんだか切ない気持ちになる。
公園に入って少し歩いたところで、そばにあったベンチに二人で腰かけた。
「楽しかったね」
赤司「あぁ、すごく楽しかった」
私が征十郎の顔を見ると、それに気づいて微笑かけてくれる。
「エヘヘ♪」
幸せだなぁ、と物思いにふけっていると突然、手にぬくもりを感じた。
そこに目をやると、征十郎が私の手を握って見つめている。
「征十郎?」
赤司「、僕は君に本当に感謝してる。」
「?急にどうしたの?」
赤司「急なんかじゃないさ、日頃思っているよ。僕は主将であまりそばにいてあげられないのに、こうやって傍にいてくれる」
夕日に照らされている彼があまりにも美しくて、もらった言葉も嬉しくて、なんだか涙がこぼれた。
赤司「泣かないで...僕は君の笑顔が好きだ、」
「そんなことっ...言うから.. !」
赤司「クスッ...愛してるよ」
私の涙を指でぬぐって優しく唇を重ねる。
赤司「これからも傍にいてくれるね?」
言葉がでない代わりに精一杯力をこめて彼を抱きしめた。
end