第27章 Rainy Day*青峰*
そのまま2人そろって図書館を出た。
昇降口に向かうに連れて、雨の音がしだいに大きくなっていく。
「やばいやつ....」
青峰「お前傘は?」
「ないよ...大輝は?」
青峰「ねぇよ。が持ってると思ってたし」
「どうしようか...」
しばらく降っているを眺めていた。
しっかしよくここまで降るなぁ。
青峰「...っし!走るぞ!」
「んー...え?!走るの?!濡れるじゃん!」
青峰「おら!これかぶっとけ!」
そう言って頭に被さったのは、大輝のジャージ。
「え、大輝寒くないの?」
青峰「寒くねーよ。ほらいくぞ!」
ジャージをしっかり頭に被せられ、手を引かれてされるがままに走り出した。
周りは雨でどんよりしてるのに、大輝といるとなんか楽しい。
雨の中必死で走るなんてなかなかないしね。
やっとの思いで着いた駅。
青峰「ハァハァ...あー!疲れた!」
「ゼェゼェ...っ大輝...っはやすっ...ぎハァハァ.. 」
青峰「お前がおせーんだろ」
「ハァハァ..このっ鬼め!...あ」
青峰「なんだよ」
「髪、ビシャビシャだ。拭いてあげる」
おもむろに鞄からタオルをだして大輝の頭をふく。
青峰「こんくらいっ自分でできるっつーの!」
「大人しくしてー!拭いたげるから!」
タオルの隙間から見える赤い顔。
こんなものが見れるなら雨の日もいいかもしれない。
end