第4章 幼馴染のお隣さんな恋
「で、いそいで、ぬいで⋯」
はぁ⋯
天然なん?計算なん?
鈍感なん?ワザとなん?
いくら幼馴染て言うても
夕方に短いスカートで男の部屋来るって
どういうつもり??
薄いキャミからブラひも見せて自覚ないって
どーゆーこと??
「信ちゃん?」
ち
か
い
わ
!
ど あ ほ !
「ごめんなさい⋯信ちゃんがすきなんだもん」
甘い匂いはこぼれた苺牛乳のせい?
それとも
潤んだ瞳で俺を見つめる八子のせい??
(人の気持ちも考えやんとコイツは!!!)
「しんちゃ⋯⋯っん⋯⋯」
ちゃんと好きやって言いたかったのに
はじめてのキスは優しくしたりたかったのに
手もまだしっかりつないでないのに
可愛い君のくちびるに 深い深い、苺牛乳味のキス
(理性はあるほうやと思とってんけどなぁ⋯)
「んぁ、しん⋯ちゃ⋯」
「っは⋯もーちょい⋯だまっとけ⋯」
長い長いキスをして、腕の中に小さな君を閉じ込めて
甘い言葉なんて似合わないぼくだけど、きみのために囁くのも悪くない
「好きやで、ずっと前から、八子のこと。」
(し、しんちゃぁぁー⋯⋯)(やから泣くな。もう怒ってないから。)
end.