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⑅◡̈*片想い、両想い∞

第2章 あと一歩進みたい恋


渋谷くん、すき。
大きくて少しつめたい手がすき。
渋谷くん、すき。だいすき。
キスの途中で視線を合わせて笑いあうのがすき。
ぎゅってされるのもだいすき。

いつもいつもしてもらうばっかりで、なかなか言葉にできなかった 好き の気持ち。

伝わってるかな
伝えられてるかな
伝えないとだめなんじゃないかな




「おまたせ。 …関西、さん? どしたん?なんか げんき ないね。 どっか、調子悪いとか?」


カバンを片手に心配そうな顔の渋谷くん。


「違うよ。違うの。ごめんね、大丈夫!」


「いや、いや。せやかて顔も声も元気ないし!調子悪ないんならメシとか! うん! ちゃんと食った?アメちゃんたべる?ちょお待って、りんごと、ぶどうと、」



心配からか、いつもより口数が多い。
愛しくて愛しくて、胸がきゅうってなるよ。
あせあせしながらゴソゴソかばんを探る渋谷くんの左手をとって、歩き出す。




「すばるくん、りんごがいい。」


「は、」


「あと、すき。」


「いやそんなん、おれ、やって…」


「だいすき、すばるくん」



「おれのがそんなんぜったい、すき、やし。…八子ちゃんの こと 」



「あと、もうちょっと待っててね。頑張るから」




言葉にすると びっくりするくらいスムーズに出てくる気持ちに自分でも驚きながら
つないだ手をぶんぶん振って、伝えたいこと全部 大切なあなたに。
ぐーにした右手で口元をかくす照れ笑いも、照れ隠しにぎゅうって握ってくれる左手も大好きよ。



「ん〜?恥ずかしがりの八子ちゃんが これ以上なにを頑張ってくれんの?」



手をつないだまま、彼の前。
つまさきだちして、狙うのは



「…いつか私から ちゅうするからね」

「!!!」

「待っててね、すばる♡」



「ふ、は。は、は。やるやん 八子。やられた。ぎぶです なんなんもぉ。 かわいすぎるやろぉ…」



「…かのじょだもん」



「 ほんなら 八子、もっかい名前、よんでぇや 」


いつか私からキスしたら あなたはどんな顔してくれるのかしら


(すばる、あまえんぼさんなんだね♡)(頑張ってりーどしとってん)



end.

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