• テキストサイズ

⑅◡̈*片想い、両想い∞

第7章 好きな人には妥協できない恋


立てばキムタク
座ればヒガシ
歩く姿は光GENJI

⋯とまで言われた錦戸亮が、一人の後輩に夢中になっていると噂が流れ始めたのは、先月末の話。

「八子ちゃん、めっちゃ好きやで」

「私も好きですよ♡ニシキド先輩」

「ほんなら、さ、そろそろ付き合わへん?」

1年E組 関西八子
今日も学校中の女子の鋭い視線を受け、笑顔でいつもの一言を返す。

「絶対いやです」

「な、なんでなんで?なんでぇ〜?」

「ひみつです」

「そんなんどこが悪いかもわからへんやん〜!」

「はぁ⋯♡」

「なにさっきの可愛い!もっかいして!」

「いやです」

「う⋯今日も絶妙の冷たさやね八子ちゃん⋯」

*

「なんで?なんで付き合ってくれへんのやと思う?」

なんで無口なすばるくんと脳内お花畑なヤスに彼女がおって、100人斬りの異名を持つ俺に彼女ができへんの?!

「だだ漏れや。だだ漏れや頭んナカ。失礼やな」
「なんでやろねぇ〜、亮、いけめんすぎるんとちゃう?」
「それや。変顔で告白せぇ。変顔でキメろ」

なーるーほーどー

「いや無理やしメンタルそこまで強ないし」
「おもんな。しょーもなほんま」
「そろそろ僕かのじょ迎えにいくねぇ〜」
「ん。章ちゃんほなね、また明日ね」

僕の恋は、前途多難です。

*

事件です。
八子ちゃんの親友に有力情報を聞き出すことに成功いたしました。









「八子、すごく錦野徹朗さんが好きで⋯だから錦戸先輩、似てるじゃないですか。錦野さんの代わりみたいとか、意識しすぎて⋯好きって言えないんじゃないかなって⋯」

キターーーーー‼

これはまぁもう行くしかないでしょう!
八子ちゃん、ごめん今まで、気づいたれへんくて!!!

「あぁぁ⋯ばれちゃいましたか⋯」

「そんなん別に八子ちゃんが気にする事っちゃうで?俺が錦野に似てても⋯」

「あの歌、すっごい共感するんです♡」

へ??

「俺 for ALL♡私の歌みたいです♡」

えっ?えっ?

「みんなは私のため!私は私のため!えへへ♡」

なにこの子!むちゃ可愛い顔で信じられへん事ゆうた!

「ニシキド先輩、えすですか?」

ややや、こんな可愛い子がえすとかゆうたらあかん!

「私も、好きな人にえすなんで♡」
/ 16ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp