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どうやら大好きなようで【短編集】

第14章 キャプテン ロー


ロー


女なんて、今までシャチたちと一緒に買って、済ませてた。



優希が来てからだ。



女を買わなくなったのは



こいつを見てると、どうしようもなく愛おしくなる



ちいせぇ体で、ちいせぇ背中に、どれほどのものを背負って生きていたのか。



けど、こいつの泣いたのを見たことない。




いや、泣いたのを聞いたのはある。



あれは優希の歓迎で宴を開いた時だ



驚きはしてた、嬉しがってもいた



けど、嬉し涙を自分の部屋で見せていた



俺はその時…自分の前でも仲間の前でもどんな感情も出してやりてぇ。



そう思った



そっから、こいつが気になり始めた



ロー「痛くないか」



「だ、いじょうぶ」



ロー「…大丈夫って顔してないが」



中に指を入れればぎゅっと締め付けてくる



「い、痛いのは…慣れてる。から、も、思っきりきて、」



ロー「…痛いのに慣れるな…体は痛いのになれても、お前のここは…痛いままだろ」



そう言って心臓を指さす



ドクドクと音が振動している



生きている。



そう、心臓は第二の感情だ


焦り、怒れば心拍数は強く


喜び、驚けば心拍数は速く



感情によって心臓も違う



どんなに痛いのに体が慣れても、心臓は痛がってる



「…うんっ、」



初めて、優希が目に涙を貯めてるのをみた。



ロー「泣くぐらい痛かったら、やめるか?」



「違う、そうじゃない…キャプテン…わたし、この一味に入れてよかった…キャプテンに会えてよかった。」



そう言って俺の首に手を回し抱きついてきた



ロー「…あぁ、」



「も、痛くない。」



そう聞くと指を抜いて自身を入れる



「あぅ、あ、痛い…」


ロー「痛くなくなったら言え」


「、え、思いっきりやらないの?無理やりやらない?」



ロー「やるわけねぇだろ。」



止まったことが、待ってることが不思議らしい。



少し深呼吸して



「いいよ」



それを合図に少しずつ入れていく
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