第8章 旅行 黒尾鉄朗
黒尾鉄朗
ある日、うちのちゃんが突然言ってきた
「…温泉行きたくない?」
黒尾「行きたくない」
「え…行きたくなくても彼女行きたくない?って聞いてきたら行きたいって事じゃん?じゃあそこは紳士に彼氏らしくさ、『よし、じゃあ行くか。』とか言うじゃん?え?なに?」
黒尾「じゃあさ、『よし、じゃあ行くか。』って言ったとして荷物どーするのよ、今から?今から準備?そりゃあないぜちゃん計画立ててからにしよー」
「ふっ、甘いな黒尾鉄朗。そう言われると思って準備したのである。」
そう言って部屋を出て廊下から取り出してきた旅行セット
黒尾「え、なに?行く気満々じゃん」
「だって、行きたいもん…日帰りでも行きたいもん。無性に温泉入りたいもん、」
黒尾「まぁまぁ、俺に感謝して欲しいわ。ほら行くぞ」
と俺の荷物を持って部屋を出ようとするとはキョトンとした顔でどこに?と聞いてくる
黒尾「は?温泉行きたいんだろ?行きたくないの?これあんのに??」
そう言って顔の前でヒラヒラさせる2枚の紙切れ
「え!?、」
驚くに紙を渡すとぎゅっと抱きついてくる
「え、なんで??」
黒尾「一週間前くらいに雑誌見てたから予約した…」
「え、紳士的じゃん、彼氏じゃん。」
黒尾「俺が紳士的な彼氏なのは毎日だろ」
そう言いながらバスや電車に乗って少し遠出