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どうやら大好きなようで【短編集】

第22章 特別 佐久早聖臣





私の彼氏は潔癖だ。
まず帰ったら手洗いうがいはもちろん、自分の手から手首までのアルコール消毒をし、自分の来ていた服を脱ぎすぐさまお風呂へはいる。



外でつけてきた菌を即刻洗い流したいとのことだ。



これは私の家でもそうだ。
もともと母の体が弱く父が医者をしている私の家系では母の体に少しの菌も付けないように…と自分たちで菌を母に近づけさせないように。


と言うのもあり、私も手洗いうがい、消毒は家でしていた。



それを彼の家でやると彼は驚いたように私を見たのを今でも忘れない。



佐久早「…初めてだ。ちゃんと細かく手洗いうがいも、アルコール消毒もしたの。」



「あぁ、それはね?」



と、私の家の事情を話したのはもうとっくの昔の思い出だ。



それが今では当たり前になり、彼の家に行くなり2人でお風呂に入る仲までになったのは正直私もびっくりだ。


佐久早「こっちつめろ」



そういい湯船の中で私は彼の足の間に挟まり背中を彼に預ける



「んふ、なんか、、変な感じ。」



いつもはくせっ毛でうねうねしているサイドの髪の毛も今ではストレート…それが邪魔だといい手でオールバックにする彼はカッコイイの部類に入る



佐久早「?気持ち悪」



「なによー、」



そんなことを言いながら温まっていると


佐久早「今日…泊まれば?」


なんて言うもんだからびっくりだ。


何回か彼の部屋には入ってるし遊んでいるが泊まるのは初めてだ。



「え!いいの?」


驚きのあまり振り返ればお湯が顔にかかったのか眉間にしわ寄せながら手で拭い


佐久早「いいから聞いたんだろ」


なんて私の頬をひっぱる


「ふへ、とまりゅ!」


引っ張られながらでも笑顔だったのが変だったのか


ふっ、と笑いながら手を離し立つ


佐久早「出るか」



そう言ってお風呂タイムは終わった
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