第14章 気分転換しましょう(跡部/不二)
めいこの太ももに張り付いていた芥川を皆で引っ剥がし、その後大会の閉会式も終え、後は帰るのみとなった一行。
控室のウォーターサーバーにお湯も付いていると気がついためいこは、さっそく自分と跡部のブタブタ麺(ミニカップラーメン)を開封していた。
その横で、身支度をしている日吉に声をかける。
めいこ「ねぇねぇ日吉君、この後何か予定ある?」
日吉「いや、特にない。それがどうした」
めいこ「あたしこの後映画館行くんだけど、一緒にどお?」
日吉「え?」
明後日の方向をみながらムスっと答えていた日吉だったが、突然デートのようなお誘いに勢いよく振り向いた。
めいこ「友達が懸賞で当てた招待券らしいんだけど、予定入ってて行けないってもらったんだー」
日吉「何の映画だ」
めいこ「んー、確かFairy何とかってタイトル。妖精メルヘンかも?」
日吉「俺はそういうのは見ないぞ」
めいこ「えーっ!気分転換になるかと思ったのに、なんだぁ」
ションボリと肩を落としながら、ブタブタ麺にお湯を注ぐ。
日吉「オイ、行かないとは言ってな...」
めいこ「オッケー滝様!3分測って!」
滝「俺はG●●gleじゃないよまったく測るけどね」
首から下げたストップウォッチで、瞬時にタイマーをセットしてくれた。
ブタブタ麺を慎重にテーブルに置いてから、椅子に座る。
忍足「フェアリーっちゅーことは、恋愛ものかもわからへんなぁ。日吉が行かないんやったら俺が行こか?」
めいこ「えっ!いいんですか?!」
忍足「ええで、そういうの好きやからなぁ」
日吉「だから行かないとは言っ..」
向日「馬鹿やめとけ、暗いとこ侑士と2人とか危ねーよ」
めいこ「危ない??」
忍足「何や人聞きの悪い」
宍戸「アクション映画なら、俺が行ってやってもいいぜ」
跡部「ったく、ごちゃごちゃ言ってねーで俺様が出してやるから全員で行けばいいだろうが、なぁ?樺地」
樺地「ウス」
めいこ「全員?!」
鳳「それはいいですね、行きましょう!」
ピピピ
滝「3分たったよー」
めいこ「はっ!ぶちょーどうぞ!」
跡部「それだけでもう食べれんのか?..恐るべし、ブタブタ麺」
めいこ「アハハハ!ぶちょーかわいい!」