第22章 夏の職業体験!(跡部)
朝の8時。
頑張って起きた私は、只今大豪邸の裏門にいます。
蝉の鳴き声はするものの、それ以外にあまり音はない、静かなところ。
めいこ「インターフォンって、これかな...」
ドキドキしながら門の横にある小さなボタン(小型カメラ付き)を押すと、直ぐに誰かが出た。
『はい』
めいこ「あの、今日からお世話になる和栗めいこです」
『はい、お待ちしておりました。只今門を開けますので、どうぞお入りください』
めいこ「はいっ」
カチッという音がなって、裏門と一体型になっている、小さなドアが自動で開いた。
なんかこういうのって秘密基地潜入っぽい!
めいこはドキドキ半分、ワクワク半分な気持ちでその門をくぐった。
時はさかのぼって昨日の事。
ミカエルさんに車で送ってもらっている時、私はあることを思いついた。
そう、この送っていただいたお礼は、家事代行のお手伝いをするっていうのはどうだろうかと!
それに、夏休みの宿題も1つこなせて一石二鳥なのだ。
ミカエル「メイド職業体験...ですか?」
めいこ「はい」
この前ぶちょーの家へ行ったとき、ズラっと横に並ぶマジメイドさんを私は見たのだ。
もう率直にやってみたいって思ったね!
だって、憧れというかロマンな職業の1つだけど、知り合いづてじゃなきゃなかなか経験できないイメージあるし。
ミカエル「そうですねぇ、あなた様のお話は景吾様からよくお聞きしていますし、信頼できますから大丈夫でしょう。後でメイド長に伝えておきます」
めいこ「メイド長!」
東方のメイド長さんが頭を過って、お礼を言いそびれためいこであった。
ミカエル「業務内容はどういったものがよろしいでしょうか。景吾様に付かれますか?」
めいこ「いえっ!あのっぶちょ...ケ、イ、ゴ君には内緒にして頂きたくて、あの、純粋に職業体験してみたいんです」
っていうかバレたら絶対コキ使われるもん!
ストーカーまがいで潜入されたと思われてもやだもん!
私はメイドさんしてみたいだけなんだから。
もしバレたらゲームオーバーっていうの、心の中で決めてるんだから。
ミカエル「そうですか。分かりました、では何か得意なものや好きなもの、経験してみたいことはございますか?」
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