第35章 商人の嘘は神もお許し
「本当に猫みたいですね……よく似合ってます。そうだ、にゃーって言ってくれますか?」
時雨先生が戸惑った顔で目を泳がせた。
元々の性格や羞恥心に加え、永夢くんを強く意識しているのか、固まって動かない。
わたしを懇願するように一瞬見、項垂れた。
俯いたまま、
「っ……に……」
消え失せそうな声で呟いた。
「……にゃ……あ……」
わたしは時雨先生のプラグに接続されているバイブレーションのリモコンを取り出す。
一笑してスイッチに手をやり、
「聞こえないです」
カチカチっと一気につまみを回した。
尻尾がフリフリと動き回って、中を激しく掻き混ぜる。
時雨先生はビクッと背筋を跳ねさせ、体勢を崩す。
「……ッ、ぁああああッ!ンんっ、あ、あぁッ!」
そのままベッドの上に両手をつき、シーツを握りしめる。