第34章 金を掴む者は人を見ず
聖くんの身体が激しく弓なりに跳ねる。
「んッぐう!いぃいっ!う、あっあッ!」
上半身を跳ね上げ、ビクッビクッとのたうつ。
わたしも身体の昂りを感じながら、好きなように中心を弄る。
「ンッ……!」
肌が粟立ち、続けざまに片側の乳首を噛んだ。
「あぁあっ!イッ、駄目だッ!あっあぁあっ……」
聖くんはぴくっぴくっと腰を波打たせ、
「イクっ、イクぅ……ッ!」
上半身を反らせた。
身体を仰け反らせたまま、下腹部が大きく脈打つ。
わたしも足先に力が入り、全身をぎゅうっと固くした。
「あッ……!わたしも……あっ……!」
ほとんど同時に絶頂に達し、わたしはゆっくりと聖くんに目線を合わせる。
聖くんは微睡んだ瞳にわたしを映し、ずるっと床にへたり込んだ。
「はぁ……はあ……ぁ……」
「聖くん……ありがとうございました、すっごく……スッキリしました」
ぐずぐずな表情の聖くんに笑みをかけると、肩で息をしながらも、小さく頷いた。
「……ああ……僕も、なんだか……全部、忘れるくらいだった……」
「そうですか、それなら嬉しいです」
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