第34章 金を掴む者は人を見ず
「さいしょ、はっ……そんな感じじゃなくて、身体を、押し付けて……」
「そうですか……じゃあ」
聖くんの言葉通り、上半身を倒し身体を密着させる。
ぎゅっと身体を触れ合わせ、首元に優しく息を吹きかけた。
「ンっ……!」
覿面聖くんの下半身に力が入る。
中心部分が布地を持ち上げ、狭苦しそうに膨らんでいる。
「あ、あぁっ……だけど、段々おかしいと思って……注意、してたら、いまさっきみたいに……さ、触り始めて……」
「そうなんですね」
聖くんの前に手を回すと、びくっと肩を跳ねさせた。
「ッ……紗都先生……っ!」
張り詰めた逸物の上に手をやる。
わたしは口角を上げ、手で撫で擦るような動きをしてみせる。