第31章 猫に鰹節
「斗真先生、触って欲しいんですか?」
「そ、の……っ、触っ、て、欲し……、で、も、ぁ、時雨、来ちゃ……だ、だめ、っすよ……おっ」
斗真先生は甘く喘ぎながら、潤んだ瞳を外に向ける。
赤く色づいた顔を歪め、切なげに懇願する。
その姿にぞくぞくとした快感が身に広がって、わたしは息を呑む。
「……じゃあ、やめちゃいますよ?このまま、何にもしないでいいですか?」
自分の口から洩れる声も熱を増し、頭が熱っていく。
「っ、あ,や……丸木戸せんせえっ……」
ぐずぐずになった斗真先生の表情。
赤く色づいた頬、物欲しそうに半開いた唇。
被虐的な肉欲に濡れた瞳がわたしを見上げた。