第29章 藪をつついて蛇を出す
「うっ!っ、はあッ」
どろっと濡れた口枷が糸を引く。
サヘルくんは漸く枷から解放され、大きく息を吸い込む。
はあはあと素早く息をし、
「おッ!お願い、しますっ、も、もう駄目ですっ……!限界です、い、いかせてぇ……っ!」
わたしに縋りついた。
熱い息を零しながら、存在を主張する逸物から涎を滴らせる。
竿も乳首も硬くして、縋るようにわたしを見上げている。
わたしは時計に目をやる。
気がつけば、随分良い時間だ。
「どうしましょっか、確かに時間的にはもう充分ですね……これぐらい持ったら、良いと思います」
サヘルくんの目が輝く。
「え、あ……!」
わたしは頷き、サヘルくんの脚の間で大きく勃起したそれに手をかけた。
「ひっう、あぁ、あっ!」
サヘルくんは待ち侘びた刺激に身悶えし、身体を弓なりに逸らす。
「はぁっ!あっ!あっ、あぁっ!紗都せんせぇッ!」
くぐもった鼻声を涙混じりにした喘ぎ声を何度も上げる。
わたしはサヘルくんの自身を慰めてあげながら、耳元に囁く。
「ああもうそんなに大きな声出して……また口枷されたいんですか?」
「んっ!あ、ご、ごめんなさ、あッ!」