第28章 茶腹も一時
おれは羨望の眼差しを向けているのに気が付き、ふと我に返る。
お預け喰らった犬みたいだ。
心の中で自嘲する。
慌てて保健室から踵を返した。
✱
自宅に帰ったおれは漸く気を緩められる。
一息ついて、ソファに座り込んだ。
軽い喉の乾きと疲労感に浸る。
そんな体の疲れに反比例するようにして、
「…………」
性的な昂奮が募ってくるから不思議だ。
太い首を背もたれに預け、下着の中に手を滑り込ませた。
「……ンっ……」
まだ柔らかい性器をしゅっしゅっと擦りながら、自分の厚い胸板を撫でた。
布越しにさわさわと撫でくっていると、息が上がってきた。
頬が赤くなって、胸の先端部が両方とも硬くなってくる。
布を押し上げるようにして、ぴんと立ち上がった頂き。
手のひらで押し潰すように優しく撫でた。
「うっぁっ……はぁあ……」
すりすりと柔らかく撫でると、ゾクゾクしてしまう。
おれは甘い声を漏らし、口端を噛んだ。