第27章 寝耳に水
聖くんは椅子に腰掛け、不安そうにわたしの行動を見ている。
「……どうするんだよ、そんなの」
わたしは顔を上げて、にへっと表情を緩める。
聖くんに首を傾げる。
「気になります?」
わたしは膿盆を手に立ち上がった。
聖くんの対面に座り、膿盆を傍らに置く。
「脱いでくれますか?あ、下だけでいいですよ」
聖くんの表情は固い。
薄く頬染めて、唇をへの字にしながら。
ゆっくりと制服に手にかけた。
外気に触れた聖くんの自身がぴくっと脈打つ。
わたしは、まだ柔らかく垂れた先っぽに触れた。
「ぁッ……」
聖くんは鼻先で喘ぎ、か細い甘い声を漏らす。
「……緊張してるんですか?」
先端を指先で転がすと、聖くんが媚び売ったような目でわたしを見る。
荒くなる息を抑えながらも、隠しきれない熱っぽい視線が突き刺さる。
わたしはくすっと笑いを零す。
どんどん熱帯びる聖くんの自身から手を離した。
「ちゃんと見ててあげますから、自分でおっきくして下さいね」
「…………」
聖くんは一瞬物欲しそうな目付きでわたしを見上げ、
「ン……」
焦れたように自分を慰め始めた。