第26章 三十六計逃げるに如かず
「そ……その、丸木戸先生、おれで楽しんでくれ……」
「楽しいですよ?」
思いっきり、斗真先生の突き出された臀部を鞭打った。
バシッと音がして、斗真先生の動きが一瞬止まる。
直ぐに鮮烈な痛みが走り、
「ああぁあぁッ!」
斗真先生は絶叫する。
びくっびくっと腰を揺らし、痛みに悶える。
「あぁぁ……!」
叩かれた部分が紅潮し、周囲に広がっていく。
わたしは斗真先生の赤くなった尻臀を激しく叩きながら、
「でも一つ不満があるんですよね」
興奮気味に言葉を吐き出す。
斗真先生は鞭を当てられる度に叫び、下半身を揺らす。
体勢を必死に保ちながら、
「なッ、あぁっ!や、やめっ……ぁ!」
泣き声をあげた。
「丸木戸先せっ、を!あ、落とし、ちゃッ……!」
わたしはピクっと眉尻を跳ねさせる。
叩かれると動いちゃうから丸木戸先生を落としちゃいそう、と涙目で訴えてくる斗真先生。
ぞくぞくして、嗜虐心が燃え上がる。