第24章 産屋の風邪は一生つく
続け様に、スマホが反応する。
メッセージアプリのグループに通知が入った。
【〇〇が画像を送信しました】
慌てて通知をタップすると、保健室にいる紗都せんせーが写っていた。
白衣を着た紗都せんせーはこちらに気がついている様子はない。
少しだけ気の緩んだ表情が可愛い。
さっきまで寝ていたかのような心臓がどくどくと音を出す。
『お前これ盗撮だろ』
一人が笑い混じりに呟く。
画像を送信した奴がボヤいた。
『仕方なくねー?狭間いるし……』
時雨ちんがいると紗都せんせーと絡みづらい、サボれないだとか。
みんなの話は右から左へ抜けていく。
オレの意識は小さな画面の中の紗都せんせーから離れない。
邪な気持ちと複雑な嫉妬心に駆られながら、
【画像を保存しました】
静かに紗都せんせーの写真を自分の物にした。
✱