第23章 酒は詩を釣る針
「うっ、あぁぁ……そっ、そう……丸木戸に早く戻って来て、俺を思いっ切り虐めて欲しいって……考えて、た……」
時雨先生は蕩けた目で、譫言の様に言う。
腰をへこっへこっと前後に振り始めた。
「あ、もうっ……」
快楽を貪り、法悦した声を上げる。
「あッあっ……はぁあッ……」
ギシッギシッと身体を揺らして、快感に溺れる時雨先生。
「二人きりだからってそんなにはしたないことしちゃって」
わたしは小脇に置いた荷物に手を伸ばす。
「へ……あっ……!」
「ダメですよ?」
レザー製の細い一本鞭を取り、にこっと顔を傾けた。
時雨先生はゾクッとした目でわたしを見る。
わたしは手に持った鞭を振った。
鞭先がそそり立った逸物に絡み、キツく巻き付く。
一瞬の鮮烈な痛みを与えて鞭先は直ぐに離れる。
「んッぐうううっ!あふッ、ぐ、あはぁあっ……!」
時雨先生はびくっびくっと悶えながら、床にのたうち回る。
絶え絶えな声を上げ、口をはくはくと開く。
わたしの身体に昇る興奮と快感。
目眩がしそうな程、ゾクゾクする。
ひゅっ、ひゅっと空を切って、
「あぁぁあああっ!」
時雨先生に力強く鞭を振るう。