第18章 隴を得て蜀を望む
何も知らない家庭教師からはすごいすごいとゴマをすられ、親の顔色を窺うように媚びを売られて。
もう慣れてるけど、波風立たないように接待されるのも楽じゃない。
本当に怠くてうざったくて。
僕も僕だ……愛想良く笑って、いい子みたいな顔をするから。
ふう、と一息吐き出してダンボール箱を手元に寄せる。
封をされたテープを剥ぎ、そろそろと開いた。
中に入っていたのはプラスチック製の半透明のボトル。
容器の中に満ちた粘液。
僕は興奮気味に軽く喉を上下させ、ローションを片手にベッドに座り込んだ。
服を引き下ろし、両足をがばっと開く。
膝を立てるようにして、
「ン……っ」
身体の中心の火照りを弄り始めた。