第21章 二十一朝
「クソッ……キリがねーぜこりゃあ……!」
デイダラは印を結び、再度投げた爆弾を起爆させる。
岩の降らない後方へ退こうとした時、視界の隅が赤くぼやけて光っていたのに気づいた。
「……なんだ?」
月に映し出された文様に前頭葉の苛立ちを感じながらも、ほぼ無意識的に、もう付けられていない左目のスコープに手を伸ばした。そう、対写輪眼用のものであるスコープに。
鎖羅─────、隣に居るはずの彼女を呼ぼうとした時、さらに強い光が世界を覆った。
──── 世を照らせ
無 限 月 読 ─────