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また、恋してくれますか。

第27章 〜番外編その4〜


どっからどう見ても、そっくりな父子に
(ほんと、そっくり。大きい家康さんと
ちびっこ家康さんだ)とクスッとする桜奈。

抱っこされていた信康だったが
『パパ!おりるー』と下におりると
何を思ったか、家康と桜奈の
手を取り握らせ、自分は反対側の
桜奈の手を握り、ニッと笑い
『行こー!』と声をかけた。

『信康、パパと手を繋がなくていいの?』と
尋ねる桜奈に

『いいの!だってパパもママ大好きでしょ!
手繋げないと、可愛そうでしょ?
だから、いいの。』
とママを特別にパパに
かしてあげる、僕って偉い!と
言わんばかりの上から目線のドヤ顔で
家康を見上げる信康。

『こいつめー!』と、信康を捕まえて
こちょこちょする家康に

『パパ、やめて!くすぐったい
キャハハ、やめてー!』と身をよじる信康から

パッと手を離し、『ママは、パパのお嫁さん
だから、最初からパパのだよー!』
とわざとらしく桜奈を抱きつく家康に

『ちがうー!!ママは、僕のママなの!』と
プンスカしながら、家康の足を掴み
桜奈から引き離そうとする信康。

(また、ですか!)と呆れる桜奈。

『はいはい、分かりました!
はい、こっちの手は信康君と
はい、こっちは、家康さんと、ねっ!』
とニコッしながら手を繋ぐと
『さっ!帰りましょうか』と歩き出す。

桜奈は大好きな、夫と息子に
挟まれ(両手に、イケメンだ!)と
満足そうに、ニコニコしながら歩く。

そんな桜奈を愛おしそうに
見つめる家康と、嬉しそうに
見上げる信康。

(取り合いしてもらえるのも
あと少しかな・・・
春になったら、お姫様と私が家康さんを
取り合いするのかも・・
そしたら、しぃちゃんに話聞いて
もらうかな・・・)
そう思いながら、自分のお腹をチラッと見て
また、クスッとする桜奈。

桜の咲く頃に、もう一人家族が増えるのだ。
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