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また、恋してくれますか。

第27章 〜番外編その4〜


歴女被害者の家康としては、複雑な表情で
『はぁーっ』とため息をつき、息子を眺め

(お前も、大変だなぁ・・・俺も経験済みだけど
歴女の母ちゃんは、なかなか強烈だからねぇ・・
まぁ、頑張って・・・)
と、何も知らずにスヤスヤ眠る息子に
心で語りかけたが、知ってか知らずか
ニコッと虫笑いを見せる信康。

息子の笑顔に、顔が綻ぶ家康は
(そっか・・案外、この名前気にいったのか?
実はね、父ちゃんも自分の名前を
少しだけ、気にいってる・・・)と
にっこり笑いかけた。

それから、大きな病気も怪我もなく
スクスクと成長した信康は
もうすぐ、4歳になる。

『信康くーん、お母さんがお迎えにきたよ。
おかたづけして、お帰りの準備しておいでー』
と幼稚園の先生に声をかけられた信康。

夢中になっていた、お絵描きの手が
ピタッととまり、ハッと顔を上げると
ダッシュで、クレヨンとお絵描き帳を片付け
園バッグと帽子を持って玄関へと急いだ。

玄関先では、桜奈が笑顔で
待っていた。

『ママー!』と、飛びついていく信康。

『お待たせー』とぎゅっと抱きしめる
桜奈。

先生に帰りの挨拶をして
手を繋ぎ、園の門を出ようとすると
門の影から、ひょこっと家康が顔出し
『お帰りー』と声をかけた。

ぱぁっと笑顔になる信康。
『パパがいる!?なんで?お仕事終わり?』
と嬉しそうに家康に抱きつく
信康をさっと抱き上げ
『うん、今日はお仕事終わりー
だから、ママと迎えきた。
今日は、ずっと遊べるぞー!何して遊ぶ?』

普段は、忙しい家康もたまの休みには
こうして、桜奈とデートがてら
信長を一緒に迎えに来ていた。

『ほんと!?やったー!』と万歳し喜ぶ
信康は、『うんとね、うんとね、・・』
家康と遊びたいことが、次から次へと
言葉になるより早く、頭の中に浮かんでくる。

浮かんできた遊びの全てをやりたい信康は
両手で大きな円を描きながら
『いっーぱい遊ぶ!!』満面の笑みで
そう答えた。

『そっか、じゃいっぱい遊ぶか!』と
にっこり笑う家康。
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