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また、恋してくれますか。

第4章 〜初恋〜


『私も、もう一回だけ、会ってみたかった
ただ、それだけで、その先どうのなんて
思ってなかったし・・・

もしかしたら自分が感じた気持ちが
何だったのか確かめたかった
だけだったのかな・・・

それとも、どうせ会えないから
会いたいって気持ちになってる
自分に酔ってたって言うか、いわゆる
恋に恋にしてるって感じなのか
謎なんだよね、自分の気持ちなのにさ。』

『確かねー。想像してるだけの片思いの
相手なら、自分の都合のいい台詞を
吐いてくれるもんね。

その人がどんな人か分かんないと
自分の理想とその人を合体させた
エア彼の完成だから。

理想に現実が敵うはずもないから
昨日の桜奈みたいに、思ってたのと
違うー、なんてことになるんだろうね。

でも、本気で好きになったらきっと
どんな一面も知りたくなって行くんだよ。

今は、恋の入り口にやっと立てたばっかり
の状態だからね、素直に自分の気持ちを
見て行くしかないかな?
どんどん好きになるのか?
それとも、どんどん幻滅して
いってしまうのかさ
あー、でも羨ましい!』

悔しそうに、でも喜んでくれているのが
わかる詩織の表情。

『まっ、とにかく、自分の気持ちを
確かめる方が、まず先だよね。
片思いのスタートラインに
やーっと、立てたっぽいことは
おめでとうだよ!桜奈』

そう言って、冷やかした。

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