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また、恋してくれますか。

第24章 〜番外編その1 〜


お風呂から上がり、自分の部屋に
戻って、ゴロゴロしていた詩織。

壁には、クーリングから戻ってきた
信長のジャケットがかけられてあった。

ふと、ジャケットに目やる詩織は
見た後に『はっー』と盛大なため息を
ついた。

(これ、どうしよう・・・どうやって返す?)
家康に頼もうかとも思っていた。

しかし、焼肉パーティーの時は
まだ、クリーニングから戻って
きてなかったし、その後は
家康と桜奈は、お祭りで
いなかった。

そのうちに、家康が引っ越して
桜奈の傷心な姿をみたら
とても頼める雰囲気ではなかった。

家康と言うワードを出したら
泣きそうにみえた。

『はっー、ダメだったらケーキ奢る!とか
言っだけど、辛いのにあんなに
空元気だされたら、返って痛々しいよ。
桜奈・・・やっぱり想いが届かないって
しんどいよね・・・』

明日は我が身。
それは、そのまま自分の怖さに直結する。

ジャケットを返してしまったら
もう、会える理由も消えてなくなる。

家康に頼もうかと思いつつ
でも、本音はもう一度逢いたかった
だから、頼むことを躊躇い
頼めない理由を自分の中で列挙し
言い訳しているだけ。

そして、どうしようと思う振り出しに
思考は戻ってしまう。


プルルルーープルルルーー

(スマホ鳴ってる。
ん?桜奈からだ、どうしたんだろう
こんな遅くに・・・)

『もしもし?』

『しぃちゃーん!!』キーーン
開口一発、大ボリュームで名前を呼ばれて
驚く詩織。

『びっくりした!声大きくてキーンって
なったわ』
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