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また、恋してくれますか。

第21章 また、恋してくれますか。


『はっ?俺がいつ小夏が足手まといなんて
言った?そんな訳ないでしょ。』

『そうだよ、そうやって家康があんまり
しつこくプロポーズしてくるから
気の毒かなぁと思ってOKしちゃったけどさ。
彼女のことは諦めちゃったの?
なんて言ったっけ・・えっと・・』

『桜奈のこと?』

『そう!その桜奈ちゃんよ!!』
家康を指差し、思い出してすっきりした
様子だったが、そのあと真顔で

『ねぇ、本当にいいの?後悔しない?』
と聞いてきた。

『別に、俺らはそう言うんじゃないよ』
(それに、気持ちの整理はついたし
ちゃんと、諦められる・・)
そう言いながら、どこか寂し気な感じが
小夏にはみてとれた。

(はっー、やっぱり好きなんじゃない!
仕方ない、正直に話すか・・好きな人と
いたいのは、誰だってそうだもん・・)

そう考えたて小夏は、自分の正直な
気持ちを話し始めた。

『私ね、光秀からのメールで泣いちゃったよ。
自分の気持ちがこんなに揺れ動くとは
思ってなかった。自分でもびっくりよ。

自分が隣にいたら迷惑かける、足手まといになる
重荷になりたくないって、そんなことばっかり
考えててさ・・・光秀の気持ちは無視して
決め付けて、自分が光秀に、嫌われたくない
捨てられたくないって気持ちに怯えてた。

迷惑だ、邪魔だって捨てられるくらいなら
いっそ、私から離れよう。その方が傷つかない
傷つきたくないって思ってた。
だから留学したって聞いて、正直ほっとした。

冷たく別れを切り出されるよりずっといいって。

離れたら忘れられるって思ってたんだろうね。
でも、全然だめなんだよ、これが。』

そう言うと、ポロポロと涙を流し始めた。
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