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また、恋してくれますか。

第1章 〜幸せだった?〜


しかし、そんなささやかな幸せは
突如として打ち砕かれてしまう。

その年、不運にも麻疹が、大流行した。

予防接種など存在しないその時代で
麻疹に罹患することは、命取りになる。

初めに、麻疹にかかったのは凛桜。
熱が下がらず、肺炎になりかけたが
家康の早い手当で、重症にはならずに
済んだ。

普段は、動じない信長も目の中に入れても
痛くない一人娘の病に動揺していた。

『家康、凛桜は大丈夫か?必要な薬が
あれば何なりと申せ。すぐに用意させる』

『信長様、大丈夫です。峠は超えましたから
後は、滋養のつくものを食べさせて体力が
回復すれば、すぐに元気になりますよ』

『家康、ありがとう。ところで
信康くんは、大丈夫?』と栞。

『ああ、まだちょっと熱はあるけど
油断はしないようにするから大丈夫だよ。

桜奈も身体が弱ってるのに
つきっきりでみてるから
心配だし、今日のところは一旦帰るよ』

『分かった。信康くんも大変な時に
急に呼び出して、ごめんね。
凛桜を診てくれて、本当にありがとう。
大事にならなくてほっとした。

信康くんも、くれぐれもお大事にして。
早く元気になるよう願ってる。
桜奈さんにも無理しないでって
伝えてね。』

『ああ、伝えておく、また落ち着いたら
顔見に来てやって』と家康。

『うん、子供達が元気になったら
また、遊びに行くね!』と、微笑みながら
信長と栞は、家康を見送った。

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