第17章 〜他生〜
『あーっ、またそうやって、バカにする!!
私だって、気にしてるんですよ。
天然とか、無自覚って言われること・・・
でも、私の何が天然で、何が無自覚なのか
分かんないんですもん、仕方ないじゃない
ですか!!』
『えっ?天然を発動しながらの、逆ギレ?』と
更に桜奈を揶揄う家康。
ぐぬぬっと言う顔をしながら
『もう、また!家康さんって
そう言うとこほんとっ!意地悪ですよね。
別に、キレてませんし!』と
プイっとする桜奈。
(///だから、そう言うとこが無自覚だって
言ってんだよ!可愛いくて仕方なくるだろ///)
桜奈を可愛い、愛しいと想う気持ちが
一緒に過ごせば過ごすほど、大きくなっていく。
桜奈が、誰を好きであろうと
この気持ちを自分の中から消すことは
もうできないのだろうと、家康も分かっていた。
消すこができないままで、下宿を辞める
事も、もう決めていた家康は
隣でプンスカしている
桜奈を見ていられるなら
それすら、幸せな事なんだと
思い始めていた。
(隣で、百面相を眺めていられるだけでも
今の俺には、それすら幸せな事なんだな)
優しい表情で、微笑みながら
見つめられてることに気づいた桜奈。
(///何で、そんな優しい顔するかな〜///)
とキュンとしながら、家康をチラ見する
桜奈は、すぐさま俯いた。
さっきのプンスカした気持ちは
家康の笑顔一つで、消えて行くようだった。