第2章 〜会いたい〜
『しぃちゃん、それは、ないよ。
私だって、男の人にはそれなりに
興味あるよ。将来、旦那様として
どれくらい有望株か興味あるもん』
とキリッとする桜奈。
『うん、そうね。会話が噛み合って
ないかなーって気は若干するけどね』
と引きつった笑顔を見せる詩織。
そんな、他愛もない会話をしながら
桜奈の家から、歩いて5分程の
詩織の家で勉強した。
勉強を終え、じゃ、またねと
桜奈は自宅へと帰った。
『ただいまー』と家に入ると
玄関に見慣れないスニーカーと
父の靴もあった。
(ん?お客さんかな?)と、思っていると
『お帰り、桜奈。遅かったわね
しぃちゃん家に寄ってたの?』と母の千里。
『うん、来週から期末テストだからね
一緒に勉強してきた。あっ、今日の夕飯
カレー?いい匂い。お腹空いたー。
そう言えば、見慣れないスニーカーあったけど
お客さん?パパも帰ってきたんだ。』
『そうなの。とりあえず
早く、着替えてらっしゃい。
すぐ夕飯にするから』と千里は促した。
『はーい』と自分の部屋に行き
着替えてリビングのドアを開け
ソファに座るお客さんの顔を見た桜奈は
ギョッとし、息を呑んだ。
なんと、あの謎のイケメンだった!!
(なんで、あの人が、うちにいるの!?)