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また、恋してくれますか。

第16章 〜慟哭〜


栞達と入れ替わるように
光秀と秀吉が信長の部屋に入ってきた。

『いいのですか?信長様。本当の理由を
教えてやれば、栞も納得して、凛桜様を
宥めると思うのですが・・・』
信長に全幅の信頼を置いている秀吉すら
信長の頑なな態度に、やや呆れ顔だった。

『構わん!』と信長。

『でも、本当にいいんですか?
相当、怒ってましたよ栞。』

『知るか!勝手に怒らせておけばよい。
全く、上辺だけに捉われおって。
素直なところが、いいところだが
何事も素直に受け止めすぎるのも
難儀なものだ。
それに、あやつの帰る場所は
ここ以外ないのだから、放っておけ!』
と意に返さなかった。

『して、光秀。家康を襲撃した輩の
正体は分かったのか?』

『はい、やはり、今川に唆された
北条の手の者かと。まだ調査中ですが
家康の家臣の中に、内通者がいるものと
思われます。』

『そうか、光秀は引き続き家康周辺を
探ってくれ。北条が忠臣を約束せぬうちは
凛桜を秀忠のところにはやれぬ。
今は、北条がどう出るか見定めねば
ならぬ時。従わぬなら叩き潰すのみ』

『畏まりました』と秀吉と光秀。

『北条の件も急ぎ進めて参ります。
では、私は仕事に戻ります』と秀吉は中座した。
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