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また、恋してくれますか。

第13章 〜真実〜


これまで、天然無自覚の桜奈を前に
玉砕した者達に想いを馳せ
桜奈をみて、『はっー』と
ため息をつくと、首を横に振った。

『あの、さっきから何を考えてるんですか?』
と、笑ったかと思えば、あからさまに
ため息をつかれ、今度は桜奈の方が
もやぁ〜っとしていた。

『あ?うん・・・いや、無自覚って
残酷だなって思って・・・』と家康。

『???・・・』意味の掴めない返答をされ
ポカンとするしかない桜奈に

『あんたの、そういうとこだよ』と、また謎
の深まる返答で更に追い討ちをかけられ

(よく分かんないけど)ポカンとしたまま
『はー・・・』としか答えられない桜奈に
クスっとしながら
『あー、腹減った、家はいるよ』
と、言いながらドアを開けてくれる家康だった。

桜奈も一連の話が全く繋がらなかったが
明日、一緒に出かけることに関しては
嫌だとは思われてないことは分かり
ホッとした。
そして、明日が待ち遠しくなっている
自分を感じた。

(しぃちゃんが言ってたみたいに
最初で最後の一緒のお出かけになるかも
知れない。楽しい思い出になるといいな・・・)

夕飯を済ませて部屋に戻った桜奈は
光成から勧められた本を読もうとかと
手に取った。

(悲恋の話って、言ってたよね?岩田君。
ロミオとジュリエットみたいな感じかな・・
あれも確かに最後は悲し過ぎるけど
お互い想いが通じて、愛し合えてたなら
羨ましいよ・・・届かない想いだけが
いっぱいになって、苦しくなるより
ずっと・・・
それでも、いずれ会わなくなったら
この気持ちも想い出に変わって
いくのかな・・・)
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