第13章 〜真実〜
慌てて『あっ、明日、せっかくケーキの
話を頂いたんですけど、私予定があって
無理なんですよ。でも、桜奈はケーキ
すっごく楽しみにしてるし、かと言って
お一人様でケーキバイキングはいくら女子でも
キツいしで・・・桜奈ごめんねー
(チラッチラッと家康をみながら)
明日は、キャンセルになるのかな?
いくら、ケーキ好きの桜奈でも
流石に一人じゃ嫌だよねー』
と、前々から知っていたことは、おくびにも
出さず、ワザとらしく言い桜奈に
同意を求めた。
『うん、さすがにいくらケーキ好きでも
一人じゃ、なんか恥ずかしいし、諦めるよ。
ごめんね、しぃちゃん』
(しぃちゃんは、誘っていきなよって
言ってくれたけど・・・いざとなると
自分から誘うって勇気いるし、むりー!)
と、諦めた様に寂しそうに笑う桜奈。
(やっぱり、一人じゃ行かないか
でも、すげぇ残念そうな顔してる・・・
だけど、俺と行くのも嫌だろうしな・・)
と困惑顔の家康に、すかさず詩織は
『あのー、ちなみに徳永さんは、明日は
何か予定はあるんですか?』
『いや、特には・・ない・・けど・・』と
歯切れの悪い言い方をする家康。
(今日のことがなければ、元々俺と
行く予定だったしね・・・あの告白場面を
スルーさえしてれば、こんな気まずく
なかったのに・・・はっー)