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また、恋してくれますか。

第12章 〜終恋〜


『そっか、お店にいるの知ってたんだ・・・
私も、分かってるんだよ。こんな片想い
なんて不毛だって。絶対、届かないって
分かってるのに・・・』
悲しそうに笑う桜奈。

そんな、桜奈の気持ちを思うと胸が
痛む光成は、自分と桜奈を重ね
『じゃ、奪っちゃえば!』と、冗談を言った。

驚く桜奈だったが、光成なりの
気遣いだと思えた。
『そうできたらね・・・』冗談で返してみたが

『でも、無理なんだ。結婚する予定なんだって』
と寂しそうに笑う桜奈。

驚く光成。
(結婚って!まだ、学生だよね徳永さん?
そこまで、想ってる相手がいるのか・・・)
『婚約者ってこと?それは確かに厳しいね』

『うん、そうなの。だから諦めなきゃ
ならないんだけど、なかなか簡単には
気持ちが消えなくて・・・厄介だよね
好きって気持ちって。そんな状態で
岩田君の気持ちには、応えられないの。
本当に、ごめんなさい』と、また深々と
頭を下げた。

『うん、分かってるよ。片想いの気持ちも
良く分かるし。だから、上杉さんさえ
良かったら、これからも友達で
いてくれる?』と光成は尋ねた。

『ほんと!岩田君が嫌じゃなければ
友達として、仲良くして欲しい』と
嬉しそうに、微笑む桜奈。

『良かった!上杉さんを好きでいるのは
僕の勝手だから、そこは気にしないでね』
と、ボソッと話す光成。
よく聞き取れず『えっ?』と
言った桜奈だったが

そんな桜奈にクスッとし
『こっちの話だから、気にしないでね。
ご飯冷めちゃうから、食べよう!』と
食事を再開する光成だった。

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