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また、恋してくれますか。

第12章 〜終恋〜


『いやいや、気にしなくていいよ。
僕だって、徳永さんに教えてもらったし
お互い様だし。』と光成。

『でも、私の方がずっと付き合ってもらって
たから、岩田君の勉強時間を削らせでしょ?』と
納得いかないような、申し訳ないような
顔をする桜奈。

(律儀だねー、上杉さん。でも、いい機会かも)

『あー、じゃぁ、こうしよう。
また図書室に付き合ってもらって、そのあと
どっかでお茶するのはどうかな?
僕も上杉さんの時間をもらうってことで・・・
今週末にどうかな?』と光成は提案した。

『付き合うのは、全然構わないけど
本当にそんなんで、恩返しになる?』と
少し疑問と不安の混じった気持ちの桜奈
だったが、ケーキバイキングに行く約束を
していた事を思い出した。

『ごめん、岩田君!土日は、先約があるんだけど
今はどっちの日になるかまだ決まってなくて。
岩田君は、土日どっちでも大丈夫なの?』

『僕は、どっちでも大丈夫だよ』

『じゃ、予定が分かり次第、連絡するね!』
と、にっこりしたが、はたと何かに気づいた
桜奈。

『そう言えば、私、岩田君の連絡先
知らないんだった。いつも、しぃちゃん
経由だったからね』と苦笑いし
『交換する?』とスマホを出した。

『もちろん、迷惑でなければ』と光成も
スマホを出し、爽やかなキラースマイルで
答えた。

(成り行きだったけど、上杉さんの連絡先
GET!!)と、心の中でほくそ笑んだ。

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