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また、恋してくれますか。

第11章 〜別れ〜


『はっ?小夏がいるのに、そんな相手
いるわけも、できるわけもないじゃん』
淡々と話す口調とは裏腹に
鼓動が、早鐘のようになり始めた。

『そっか、いやね、この前
家康が今お世話になってる下宿先の
お宅をたまたま通りかかったらー
そこのお嬢さん?と家康が一緒の
ところをたまたま見かけてー見ちゃったのよ』
と、両頬に頬づえをつき、ウフフと
悪戯っ子のように笑う小夏。

(えっ、まさか、先週の話?電話してきたよな
あん時、まさか近くで電話してきたのか?
抱きしめたところとか見られてたのか・・・
ってか、何で住所知って・・
Σあっ、姉貴か!くっ、個人情報漏洩だぞ!)
眉をひそめ、どんどん険しい顔になる家康。

『な、何を、見たの?』
ゴクリと、生唾を飲み、目を泳がせ
この後の言い訳を必死に考える家康。
もはや動揺は手に取るように分かった。

小夏がゆっくりと『二人がー、抱きしめあっ・・』
と聞いたところで目を見開きギクッ!!
とする家康。

『たりしたとこはみてないけど、家康と
その子が、玄関先で楽しそうに笑ってるとこ』
と言うと、プププと笑い出す小夏。

『はっ、俺を揶揄って遊んでるだろ!』と
ムッとする家康。

『えへへ、バレたか。でも、ほんと楽し
そうに見えたんだもの。
でも、凄く可愛い子だね?
名前は、何ちゃんって言うの?歳いくつ?』
(この、動揺からすると、抱きしめたこと
あるんだね!へぇー、奥手の家康が!?
超、面白ーい!尋問楽しー♪)

『なんで、そんなこと聞くの?』
(絶対、何か企んでる気がする)

『いいじゃん、名前くらい。
下宿先の子でしょ?
家康が家庭教師してる子でしょ?
それとも何か、他に教えたくない訳でも
あるのかなー』覗き込むように、企みの
顔でニヤッとする小夏。
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