第9章 〜秘密〜
『まぁね、名前にインパクトが
あるお陰で、人と話す時のネタには
使えるし、印象にも残りやすいしな。
客商売としては、使える名前だと
思って、有効活用中だな』と
言う政宗に、桜奈と詩織は
強かさを感じた。
(へっー、やっぱ、ただのおぼっちゃん
じゃないんだねー)と詩織は思った。
『凄いですよね、政宗さん。
パンケーキも凄く美味しかったー!
戦国武将の伊達政宗も、実は料理上手の
料理研究家だって史実があるんですよ。
ずんだ餅も伊達政宗考案だったとか
言われてますし。同じ名前で現代の
政宗さんも料理の腕前が、凄いとか
なんか面白いですよねー』と桜奈は
目をキラキラさせ、豆知識を披露した。
『うわぁ、桜奈ちゃん、ガチの
歴女なの?すんげーね』と驚く政宗。
手を前に出し振りながら否定する桜奈。
『えっ、そんなことないですよ。
私の場合、戦国時代限定なんで
基本歴史は苦手ですし』
『ぷっ、何それ?限定歴女なんてあんの
へーっ、ますます興味わくわー
もっと、話聞いてみたいなー』と
頬杖をついて桜奈を真っ直ぐに見て
ニヤッとする政宗。