第8章 〜恋敵〜
そうこうしているうちに、図書館に
到着した三人。
図書館の入り口前に立ち、読者をしながら
待っていた光成は、桜奈達に気づき
ニッコリとキラースマイルを浮かべた。
桜奈もニッコリして、光成に
手を振るのを見た家康は、何故かイラッ。
もちろん、その様子を見逃さなかった
詩織は、家康が桜奈に対し
まんざらではないと気持ちを抱いて
いると確信した。
(ふーん、徳永さんも桜奈のこと
まんざらでもないのかもね・・・なら
今日の勉強会で、火花が散るかな?
いやいや、ダメダメ、私の楽しみは
置いといて、慎重に対応しないと)
と、詩織は気を引き締めた。
『岩田君、おはよう。ごめんね
待たせちゃったかな?』と気遣う桜奈。
『大丈夫だよ。僕もついさっき着いた
ばかりだし、まだ約束時間前だしね』
と、ニッコリと桜奈に微笑えんでから
家康の方を見た。
その視線に気づいた桜奈は
『あっ、紹介するね。
こちらが私の家庭教師の徳永さんです。
で、こちらがクラスメイトの岩田君です。』
と、お互いを紹介された。