第6章 〜片想い〜
ベッドに顔を埋め、落ち込んでる間に
両親が帰ってきていた。
『ただいまー』と鷹介と千里。
ちょうど、お風呂から上がって
出てきた家康は
『お帰りなさい』と二人を出迎えた。
『ああ、家康君、ただいま。
ごめんね、急だったから、お夕飯の準備
何もできてなくて。お夕飯はもう食べた?』
と千里。
『はい、桜奈ちゃんが、カレーうどん
作ってくれたんで、それを食べました。』
『簡単なものになっちゃったのね?
ごめんなさいね!』
『あっ、いえ。美味しかったです』
『それなら、良かった。桜奈は
部屋かしらね?』
『たぶん』と家康。
家康と千里が話をしていると
『お帰りなさーい』と桜奈が
お風呂準備をして、階段を降りてきた。
『ただいま、桜奈。これからお風呂?』
といった千里。
『うん、先入るね!』とだけ言うと
無表情のままスッーとお風呂場に入っていった。
『ん?』顔を見合わせる、鷹介と千里。
『なんか、元気なくないか桜奈』と鷹介。
『そうね、昨日はあんなに家康君を意識
しすぎて騒がしかったのにねー』と千里。
『俺も、調子悪いのかなって
ちょっと心配してました。
夕飯までは、元気で、普通に話をしてくれ
てたんですけど、夕飯の片付け辺りから
顔色悪い気がして』と家康。
『今朝も、ぼーっとして眠そうだったし
ただの寝不足かな?
調子悪いなら、自分でも言ってくると
思うから大丈夫よ、家康君心配してくれて
ありがとうね』とニコッとする千里。
『いえ、じゃ、俺も部屋戻りますね』と
家康は、部屋に戻って行った。