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[名探偵コナン]I treasure you

第28章 Happybirthday!



「ホントだって、かくれんぼしても病でお前のこと見つけて来たし」
いたずらっ子みたいに笑うヒロくんは昔のまんまでさっき怖いと思ったヒロくんはもういなかった

「ありがとう、大事にする」
「うん、誕生日祝ってやれなくてごめんな…」
「ううん」
「松田達は祝ってくれたか?」
「2人とも私の誕生日知らないと思うから…」
「は?」
「そんな話なったことないし、今日私誕生日なのー祝ってなんて言えるわけないでしょ?」
「マジか…」

ちょっと待ってろと言われてヒロくんは外に飛び出して行った

止めるまもなくそれはもう素早い動きだった


1人きりにされてゆっくりと部屋の中を見回している
寝泊まりしているだけ…そんな感じの部屋だった
こんな寂しい所でヒロくんはいつもひとりぼっちなのかな…
そう考えると…潜入捜査官て孤独だなと胸が苦しくなった

ガチャリと玄関が開く音がすると息を切らせてヒロくんが帰ってくる

「コンビニにはこれしかなかった、ごめんな」

ヒロくんの手にはわざわざコンビニで買ってきてくれた2つのケーキ
それとカクテルとビールの缶

「今からお祝いしよ」
「ヒロくん…そんなのいいのに…」
怪しい人がいるって言ってたのにわざわざ外に買いに行くなんて危険じゃなかったんだろうか…
「ローソクもなんもないけどな、20歳おめでとう」
「ありがとう…」

蓋を開けて2人で乾杯した

「と酒を飲む日が来るなんて思わなかったなぁ…」
「そうだね、もう何年になるんだろう
え、13年?はやっ…」
「こんな綺麗になるなんて思ってなかった…」
「冗談辞めてよ…」
「ほんとだって」

ヒロくんの視線に耐えきれずにカクテルをグイグイ呑んでしまう

「バカ、そんな急に飲んだら…」
「美味しい…オレンジの味がする」
「カシスオレンジだからな、甘くて飲みやすいだろ?って、おい…」
ヒロくんが止める頃には飲み干していた

「まだ、飲める量わかんないんだろ?酔っても知らねーからな…」
「お酒ってこんな美味しかったんだね」
「ほどほどにしとけよ、もう顔赤い…」

もう一本だけと約束をさせられて今度は違うカクテルを飲んだ

体が暖かくなってきてちょっと楽しくなってきた
ヒロくん、ヒロくんと子供の頃のようにまとわりついてしまう


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