第26章 Criminal
手を振ってその場を立ち去るちゃんは自販機で飲み物を買っていた
「なんだ?」
「陣平ちゃんさー、なんで異動考えてるって教えてくれなかった?」
「許せねーんだ、未だに
あのまま解体してたら間違いなくお前は死んでた
の家もなくなっちまったし、あいつだって危なかった
お前が気づいて助け出さなかったと思うと…
大事なヤツいっぺんに2人も同時に失う所だった…
冗談じゃねーよ、俺が捕まえたかった
だから、特殊班に異動願い出したのに、強行班だぜ?笑っちまうよな」
「帰ってこいよ、いつか
また2人でエースやろうぜ」
「考えとく…」
陣平ちゃんに1本タバコを貰い吸ってから自販機を覗いたらちゃんがニコニコして待ってくれてた
「はい、2人のぶん」
缶コーヒーを1本ずつ渡してくれた
受け取ってお礼を言うと
すごい剣幕で陣平ちゃんの名前を呼ぶ女刑事さん
あれは確か佐藤さんだったかな
「やっと見つけた!松田くんまだ話は終わってないのよ!なんなの、その態度
ちゃんと言うこと聞いてよ」
「うるせーって、そう吠えんな」
行こうぜと俺とちゃんの背中を押す
「もう!松田くんてば!」
佐藤さんの怒りのボルテージが上がり切った時
ちゃんが陣平ちゃんの前に立った
背伸びをして陣平ちゃんのほっぺをみょーんて引っ張る
「先輩の話はちゃんと最後まで聞くの!わかった?」
引っ張られて何言ってるか全然わからなかったけど、ちゃんに窘められて大人しく佐藤さんに怒られている陣平ちゃん
「ちゃんの言うことなら素直に聞くんだから…」
「私の言うことじゃなくても聞かなきゃいけないでしよ?」
「刑事課の皆さん陣平ちゃんに手こずってるみたいだよ、伊達っていたでしょ、ガタイのいいやつ
あいつが愚痴りに来てた」
「あーぁ…大変だなぁ」
もううんざりと言った顔でこちらに近づいてくる陣平ちゃん
「、いてーじゃねぇか…
まだジンジンする…」
「ごめんね、でも陣平さん零くんに負けず劣らず頭キレるんだから、きっと刑事課でもすごい活躍すると思うなー
爆弾絡みじゃないと頑張れない?」
「そんな事ねーよ」
「じゃ、気持ち切り替えて事件解決お願いします、松田刑事」
「わかったよっ」